フライングV?ランディーV?キングV?Vシェイプギターの種類とメリット・デメリット

2020-08-04

「ギター、もう1本欲しいな、、」と思った時、ちょっと気になるのが変形ギターですよね。
特にロック系からラウド系、メタル系をお好みの方なら、個性的でかっこいいVシェイプのギターがおすすめです!

そこで、楽器店勤務経験があり、個人的にVをよく使っている筆者が、Vシェイプギターの種類やメリットを簡単にご紹介したいと思います。

Vシェイプギターは高フレットが弾きやすい

唐突ですが、Vシェイプのギターの代表的なメリットがこれです。高フレットのポジションで弾く時に形状的に邪魔な部分がありません。なので、指が短くて高フレットのギターソロがシンドイ!という方には特におすすめ。

ただ見た目がかっこいいだけでなく、実は優秀なシェイプなのです。

それでは以下、Vシェイプギターのご紹介です。

Vシェイプギターには大きく分けて3種類あります。

①フライングVタイプ

画像出典:https://gibson.jp/electric/flying-v-b-2

変形ギターの王道、オーソドックスなVシェイプのギブソンのギター。Vの先端がやや丸みのあるデザインになっています。

「Vといえば、フライングV」と言っても過言ではないほどよく知れ渡っていて、ロック・パンクなキャラクターのイラストにも登場しますね。

ギブソン・フライングV

その他、シェクターのV1やキラーのwishboneV等も有名です。

フライングVは壁に立てかけられる

フライングVのメリット。ギターとしてはめずらしく左右対称で安定した形状なので、ちょっとした時に安心して壁に立てかけられます!ライブハウスなど狭い場所でヒョイっと立てかけられるのは、結構便利です。

フライングVはヘッド落ちしやすい

フライングVは「ヘッド落ち」しやすいと言われます。つまり、重量バランス(ストラップピンの位置)の問題で、立って弾く時にヘッドの方が下に下がってしまうことです。

できれば、店頭などで実際に試してから購入したいところですが、最近はネットでポンと買う人も多いですよね。この場合、滑りにくいストラップを使うとか、構え方で克服しましょう。

フライングVは座って弾きにくい

また、こちらも有名な話ですが、フライングVは座って弾きにくいです。でも慣れればたぶん大丈夫。右太ももにVの凹みをフィットさせて、左腕の力でギターを立て気味に弾くと安定します。

②キングVタイプ

画像出典:https://www.jacksonguitars.com/gear/shape/king-v/x-series-signature-scott-ian-king-v-kvxt/2916403509

RATTのギタリスト、ロビン・クロスビー(="キング"という愛称)のためにデザインされたジャクソンのギターです。

フライングVよりも尖ったデザインで、見た目がよりスタイリッシュ。ラウド系・メタル系ギタリストに特に好まれます。

個人的には、LIMP BIZKITのギタリスト、ウェス・ボーランドのイメージが強いです。

ジャクソン・キングV

created by Rinker
Jackson
¥82,469 (2024/04/20 13:50:33時点 Amazon調べ-詳細)

キングVのメリット

キングVのメリットは、なんといっても優れたデザイン性です。ライブのステージでも結構目立つと思います。

また、こちらも左右対称なので、壁に立てかけられます(が、角が欠けそうでちょっと怖い)。

キングVは角に注意

Vの角が鋭利なため、大事に使っていても高確率で角がすぐ欠けます… ライブのステージでちょっと激しく動こうものなら、他のメンバーのお腹に刺さることもしばしば。まぁでも、これは仕方ないので目をつぶってもらいましょう。

また、尖っている分、キングVタイプよりもさらに座って弾きにくいです。

③ランディーVタイプ

画像出典:https://www.jacksonguitars.com/gear/shape/rhoads/js-series-rhoads-js32/2910137572

オジー・オズボーンで有名なギタリスト、ランディ・ローズのために作られたジャクソンのギターです。ちなみに、日本ではランディーVと呼びますが、米国・公式サイトでは「RHOADS(ローズ)」と表記されます。

非対称ながらバランスのとれたデザインで、ラウド系・メタル系ギタリストに大人気!Children of Bodom(チルドレン・オブ・ボドム)のアレキシ・ライホを筆頭に、海外メタルバンドでもかなりユーザーが多いです。

ジャクソンのランディーV

ESPのARROWシリーズもランディーVタイプに近いですね。

ランディーVのメリット

こちらも高いデザイン性が一番のメリットでしょうか。個人的には、見た目のバランスが良く、最もデザイン性に優れたギターシェイプだと思っています!!

そして、この形状なので(当然ボディ材によりますが)軽量なものが多い印象です。「ギターが重たい…」という女性にもおすすめできます。

また、ランディーVはV型の下のトンガリが短いので、フライングV・キングVよりも断然座って弾きやすいと思います。レコーディングは座って弾きたいので、結構大事です。

ランディーVは人とカブリやすい?

メタル系ギタリストにかなり人気なので、ライブハウスでカブる可能性が高いかも… 昔は、ジャクソンのギターは主に黒・紺色・赤しかなかったのですが、今はカラーも豊富。色やデザイン、ピックガードにこだわると良いかもしれません。

ランディーVの形状はデメリットいっぱい

キングV同様、Vの角が鋭利で危ないことに加え、左右非対称によるデメリットが多々あります。

まず、壁に立てかけるのはかなり難易度が高いです。あきらめて床に水平に置きしましょう。一般的なギタースタンドに(強引に)置く場合はやや斜めになります。

そして、汎用のソフトケース・ギグバッグに入れて持ち運ぶと、長い方のトンガリ側に負荷が集中し、絶対に破れます。ランディーV専用のケースか、ハードケースが理想でしょう。


以上、簡単な紹介でした。

まとめ

今どきは、どこのメーカーもアジア産の低価格モデルを出してますので、価格帯もピンキリです。

ギタリストにとってギターは、パッと見の第一印象となる、自分の個性を表現するもの。もちろん、音色や弾きやすさ、仕様などもとても大事ですが、好きな形・好きな色であることも絶対に譲れないですよね。

いろいろ探して良いギターをゲットしましょう!